住宅ローン講座

繰上げ返済のタイミングと注意点

●固定金利期間選択型は金利変更時に繰り上げ返済を

以前お話したように、固定金利期間選択型のローンは金利変動リスクがあります。固定期間終了後の返済額の変更には変動金利のような上限はなく、金利が上がればそれだけ返済額もアップします。
 しかし、適用金利がアップした場合に返済額の上昇を抑えるには下の【A】の5年固定の場合のように、金利変更時に返済額軽減型の繰上返済を行うことによって返済額を抑えることが可能になります。

借入額3,000万円 30年返済を5年固定で借入れすると

当初5年間1,8% 毎月返済額107,909円

繰り上げ返済

【A】金利アップ時に400万円を返済額軽減型で繰上返済

bedroom 繰り上げ返済

【A】の例で繰上返済した金額と同じ400万円を、借入れから2年後、4年後に200万円ずつ期間短縮型で繰上返済した場合、期間を3年10ヶ月短縮でき、以後の適用金利が4%だった場合でも総返済額を抑えることができます。(下の【B】)

【B】2年経過後・4年経過後に、期間短縮型で200万円ずつの繰上返済

繰上げ返済

 しかし、5年後に金利が上昇したときに家計に余裕がなければ厳しい状況になりかねません。
金利変更時に繰上返済用資金が手元にあれば、返済額がさほどアップしなければ期間短縮型、返済額のアップが大きいなら返済額軽減型と、期間短縮型ばかりにこだわらず、柔軟に検討することも大切です。
 繰上返済は早ければ早い程利息軽減効果が高く、特に期間短縮型は利息軽減効果が比較的高いので、将来の家計の変化を考慮しないで急いで行ってしまう人も多いようです。以下は、繰上返済のリスクについて整理してみました。

●予備費分の預貯金を残して、余裕資金を繰上返済にあてること

繰上返済をすればそれだけ手元資金が減ってしまいます。期間短縮型の場合、返済額は変わらず、そのメリットを享受できるのは完済してからといえます。ですから、繰上返済をした後に、教育費などの支出が膨らんだり、収入がダウンしたりすると、家計面で非常に厳しくなってしまうリスクが残ります。病気などの緊急支出も考慮し、毎月の生活費の3~6ヶ月分の預貯金は最低限残したうえで、余裕資金を繰上返済にあてることが大切です。

最終回:住宅ローンの計算

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